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iPaaS製品12選!業務ワークフロー自動化アプリ選定に役立つ特徴を紹介

iPaaS製品12選!業務ワークフロー自動化アプリ選定に役立つ特徴を紹介

iPaaS製品12選!業務ワークフロー自動化アプリ選定に役立つ特徴を紹介

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「Excelを開いて、このセルの値を変更して……」「その後、このアプリで同じ値をここに入力して……」「最後に承認依頼を上司に出して……」。
このように普段の業務ワークフローが煩雑になっている方はぜひご覧ください。

この記事では、業務ワークフローをノーコードで連携し、人的ミス・作業工数削減に役立つiPaaSの人気プロダクトを紹介します。個人利用できるものから業務利用できるものまで一気に列挙します。

iPaaSとは

iPaaSは、Integration Platform as a Serviceの略称で、複数のクラウドサービスやオンプレミスで管理されているデータを一元的に連携できるサービス群の呼称です。
昨今、多くのWebサービスやアプリケーションが続々と登場しており、すべてを円滑に運用するために業務が煩雑になっているケースが見受けられます。

そういった煩雑さを解決するときに役立つのがiPaaSです。各製品によって特徴があり、連携できるサービスにも差があるため、自身や自社にフィットするものを選ぶことをおすすめします。

RPAとは何が違うのか

同じワークフロー自動化ツールであるRPAとの違いについて説明します。

RPAのメリット、デメリット

メリットデメリット
パソコン操作そのものを自動化できる該当パソコンの起動が必要
APIがなくてもOKパソコンのアップデートやUIの変更で修正が必要
エラー発生時の修正対象はシナリオのみ場合によっては大型修正が必要

iPaaSのメリット、デメリット

メリットデメリット
APIさえ用意されていれば連携が早くて簡単APIがないと何もできない
複数サービスの連携を目視で実装できる複雑になるとエラー箇所等がわかりづらい
データ周りの自動化をしやすいUI操作を自動化できるわけではない

個人利用〜スモールスタート向けiPaaS比較表

まずは個人の方や、社内の小さなワークフローで試してみたい、という方向けのシンプルで導入が簡単な製品をざっくり比較してみましょう。
個人利用系で気になるのは、連携できるサービスの多さよりも料金と使いやすさでしょう。以下の表は、個人利用のヘビーユーザーだった場合を想定しています。

なお、以下のすべてのサービスが業務利用に向かないわけではありません。(プランによってはエンタープライズ版もあります)
個人でも使いやすい、という程度の指標であることをご留意ください。

Power Automate
無料版で十分だが、有料だと¥1,875/月。
自由度が少ないことが難点。UIがやや分かりづらいところがあるものの、MS製品との相性は抜群。
業務利用で使うにもGood。

Zapier
有料プランは¥3,112と強気の料金設定。
知名度と連携対象の多さは抜群。ニッチなサービスでも対応しているのが強み。

IFTTT
有料プランは$2.5〜とリーズナブル。
連携数も多く、古くから存在するため信頼度も高い。個人利用ならこのあたりがおすすめだが、自由度は劣る。

Make
有料プランは$9〜。
自由度の高さとUIの使いやすさが強み。連携数はやや劣るものの多少複雑な処理もしやすい。

業務利用向けiPaaS製品紹介

ここまで、個人〜スモールスタート向けの製品を紹介しましたが、次は業務利用で検討している企業にとって有力な製品を紹介していきます。
業界に特化していたり、用意されているテンプレートが実業務を想定していたりと、企業で利用するのに十分な機能を兼ね備えている製品たちです。

また、日本企業で利用することを想定して日本企業製、あるいは日本語サポートしているもののみ紹介します。

Yoom

Yoom株式会社が提供するYoomは、多くのバックオフィス業務におけるユースケースを想定したテンプレートを用意しています。
「ボタンを押すだけで仕事が進む」という切り口で、とにかくシンプルなので非エンジニアでも簡単にワークフローを構築できる強みがあります。

Webサイトに掲載されているユースケース集も多く、AIナレッジベースも提供している企業のため、統括的にバックオフィス改革を可能にします。
料金プランも明確で、日本企業で採用されている多くのサービスと連携可能となっているので導入しやすさも◎です。

ActRecipe

アクトレシピ株式会社が提供するActRecipeは、その名の通り「レシピ」と呼ばれるテンプレートからワークフローを仕上げる形式のiPaaSです。
監査ログ機能に対応していたり、アクトレシピ社がISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)、ISO27017(クラウドセキュリティ)の認証を受けていたりと、セキュアな印象が強いサービスとなっています。

また、出張・経費精算・請求書に対応しているSAP Concurの承認フローをレシピ、Slackと組み合わせたActRecipeBotもあるため、業務ワークフローの一元管理性が高まっています。

BizteX Connect

BizteX株式会社が提供するBizteX Connectは、BizteXシリーズのiPaaSです。
デスクトップ型RPAのBizteX robopや、クラウドRPA®のBizteX cobitとの連携も標準で搭載されているため、iPaaSの弱点を補う状態で利用できる強みがあります。

また、オンプレミスファイルや多くの国産SaaSとの連携も使えるため、業務ワークフローを包括的にカバーできる環境が整っています。

bindit

ユニリタ株式会社が提供するbindit(バインドイット)は、非常にシンプルなiPaaSとなっており、業務向けiPaaSとしては比較的安価な料金で提供されています。
連携アプリが限定的ではありますが、逆を言えばそういったアプリケーションでバックオフィス運用している企業であれば最適とも言えます。

カスタムパラメータで連携時にデータ加工ができたり、サンプルデータ表示ができたりと、独自の機能も備わっています。

Workato

Workato(ワーカート)は、アメリカ・シリコンバレー発企業によるiPaaSです。2021年に日本法人が開設され、ローカライズされました。
エンタープライズ向けオールインワンiPaaSの先駆者に近いサービスであるため、多彩な機能が搭載されています。

非常に多くの連携先や連携レシピに加え、スケーリングやガバナンス、セキュリティ&コンプライアンスに対応しているため、どのような規模の企業にもマッチできるサービスです。

Anyflow Embed

Anyflow株式会社が提供するAnyflow Embedは、API連携開発工数削減に寄与することに特化した組み込み型iPaaSです。
非常にユニークなのが、Anflow SDKという開発ツールキットを自社プロダクトの内部に組み込むことで、多くのSaaSと連携可能にできます。

iPaaSは取り入れたいけど、自社プロダクトからSaaSの機能を簡単に取り入れたい、というニーズに応えられる貴重なサービスとなっています。

Asteria Warp

アステリア株式会社が提供するAsteria Warpは、アステリアグループの豊富な資源を利用した連携サービスとなっており、国内シェアNo.1のiPaaSです。
SAPからビッグデータ基盤のデータウェアハウスまで、あらゆるデータリソースの連携が可能となっているため、大規模なデータ基盤を築いている企業においても利用しやすくなっています。

利用する機能に合わせてプランを選べるようになっているため、限定的な使い方をする場合でも対応可能です。

iPaaSは日々の単純作業を削減できる

ここまで、様々な企業が提供しているiPaaSを紹介してきましたが、一貫して主張できるポイントは「業務コストの削減」です。
iPaaSで日々の単純作業を圧縮すると、従業員が費やしている時間コストを減らすことができるだけでなく、人的ミスやストレスの軽減にもつながります。

自社の積み重なった単純作業を整理し、業務ワークフロー自動化を取り入れるべきか否か、今一度検討することをおすすめします。