弊社では個人向けから企業向けまでの研修や講座を提供しているため、何かとパソコンの画面を共有しながら話を進める機会が多くあります。
稀に「今、どこを指していますか?」と質問されることがあり、「これはいかん」と改善することにしました。
今回はデモや研修、プレゼン、そしてオンライン授業といった場面で「どこに注目してもらいたいか」を指し示すためのテクニック(Mac版)をお届けします。ぜひ参考にしてみてください。
※別途、Windows版も執筆予定です。
まずはMacの標準機能で使えるものを紹介していきます。
実はかなり多くのマウス関連・ディスプレイ関連機能がMacには搭載されており、知らずにいるともったいないものとなっています。
「一瞬でいいからマウスカーソルを目立たせたい」というときに使えるテクニックです。
実際にお見せすると「あー、これか!」となります。
たまにマウスカーソルを行ったり来たりしているときに発生する現象ですが、実は標準的な機能として提供されているものです。
「一瞬だけ」という要望を叶える素晴らしいモーション操作ですので使ってみてください。
※macOS 10.11以降で使えます。
なお、この機能をオフにするには「システム環境設定」→「アクセシビリティ」→「ディスプレイ」→「ポインタ」とたどっていくと「マウスポインタをシェイクして見つける」という項目があり、スイッチをオフにすればOKです。
同じく、「システム環境設定」→「アクセシビリティ」→「ディスプレイ」→「ポインタ」のカテゴリーでは、カーソルサイズや枠線・塗りつぶしの色を変更することができます。
自分好みにカスタマイズすることで目立たせられるため、見つけやすい色にすることもおすすめです。
例として、ヴァイオレット枠線に白塗りつぶし、サイズを一段階上げた設定がこちらです。
さらに標準機能として画面のズームがあります。
デフォルトで設定されている場合もありますが、Ctrl + スクロール
で画面を拡大できる機能となります。
システム環境設定で「zoom」と検索すると「キーボードショートカットを使って拡大縮小」などが出てくるので、いずれかを選択すると設定画面が表示されます。さらに「詳細」ボタンを押すと細かく設定できるため、使いやすい方法で設定してみてください。
ここからはMac標準機能以外のアプリを紹介していきます。
プレゼンなどの用途を目的として開発されたアプリなので便利機能がたくさん備わっているのでおすすめです。
ScreenPointerは、Macのポインタ系アプリの中で非常に有名なアプリです。
先ほど触れたZoomItに似た使い心地で、日本人開発者の中村拓人氏が開発したユーティリティツールです。(彼の開発したツールはどれもかゆいところに手が届く良作)
無料でダウンロードして利用でき、より多くのカーソルエフェクトを使いたい場合は課金すれば解放されます。(Pro Editionは¥400)
Cursor Pro 2は、おしゃれにマウスカーソルをカスタマイズしたい場合に候補に上がるユーティリティです。
ネオンのようなマウスカーソルでデザインと視認性がよく、さらにマウスカーソルの位置だけを拡大表示する機能もあるため、何かを説明する際に有用です。
ただし、料金が為替の影響もあり日本版AppStoreで¥2,200(2024年3月現在)と少しお高いので手が出しにくいかもしれません。
見た目が気に入った人にはおすすめできます。(開発者のMartin Lexow氏は他にも便利なユーティリティをいくつか開発しています)
次に紹介するDemoProは、画面にフリーハンドで自由に文字や線を描きたい人におすすめのツールです。
カウントダウンタイマーも付いているため、休憩時間や授業における演習の時間制限にも使えます。
料金が¥300(2024年3月現在)と比較的お求めやすい価格設定のため、気になる方は購入を検討してみてください。
※公式サイトがSSL通信でなかったため、AppStoreへのリンクとなっています。
最後にもっともおすすめするPresentifyを紹介します。
シンプルに図形描画やマウスポインタのカスタマイズができるユーティリティツールとなっています。ショートカットキーの設定も細かく可能です。
料金は¥1,000となりますが、使える機能のほどよさを考えるとリーズナブルと評価できます。個人的に最もおすすめです。
良い資料や素晴らしい台本を用意しても、「相手に理解してもらう」ことが人へ説明する本質です。
「相手の理解」のしやすさを底上げするためにも、ぜひこういったユーティリティツールを活用してみてください。
視覚的にわかりやすければわかりやすいほど、聞き手の理解力もアップすることでしょう。